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08 | 2010/09 | 10

糸をたぐりよせて会う 

壊れてしまった世界で、ただ一人絵を描く男がいた。

あれは、まだ母におんぶされていた頃、ケーキ屋さんで見た絵だった。

男は狂ったように笑いながらその世界を描いていた。

終わりのない終わりへの恐怖か、吸い込まれそうな感覚になった。
でも、彼は絵を描いてるから大丈夫となんとなく思った。
なぜかはわからないけれど。

そんな昔の記憶を思い出した。
今の家に引っ越す前に住んでいた家の近所だから遠いと思っていたけれど
行動範囲が広がったことで、そのケーキ屋さんを見つけてしまった。
案外近くだったからいつでも行ける。
入ってみようかな、と思ったけれど
誕生日やクリスマスじゃないのにケーキ買うのもなぁ
ってことでその時は入らなかった。

でも、9月24日は自分の誕生日だったけれど行かなかった。
今まで画集や教科書で見て気になった絵には、わかり次第会いに行った。
でもその絵は何か違う。
気になって仕方ないけれど、お店という手がかりはあるけれど、
すぐに見つけちゃっていいものか。

今まで忘れていた記憶だったけれど
その絵を心のどこかで覚えていたから今の私はあるんじゃないかと思う。
行った頃にはもう無い可能性もあるけれど
できればもっと大きくなったときに会いに行きたい。
24歳になったけれど、まだまだ大きくならなくちゃ。


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そのくらいの時の絵。